「ネオ人蔘順血散(ねおにんじんじゅんけつさん)は漢方の医薬品です。
酸濁化した血液をきれいにすることで血液循環をよくし、新陳代謝を促進して、神経痛、腰痛、疲労回復、冷え症、婦人血の道などの症状にすぐれた効果をあらわします。生活習慣病の予防や、虚弱体質の改善などに、余分なものを一切入れていない生薬だけの粉末医薬品です。
効能
血液の循環を良くする・神経痛・腰痛・神経衰弱・疲労回復・病後の回復・虚弱体質・冷症・
血の道・ヒステリー・頭痛・めまい・耳鳴・のぼせ・ツワリ・月経不順・月経痛
用法、用量
大人1回量 1包(3,0g)宛、1日2回朝食前と夜就寝前に温服する
ネオ人蔘順血散の主な成分とその効能
1. 葛根(カッコン)
字のごとく葛(くず)の根を乾燥したものです。
葛はマメ科のつる性の多年草で、日本各地の山野に自生しています。『日本書紀』にも登場する葛根は、古来より広く用いられてきた生薬で、発汗・解熱薬として使用されてきました。
主な薬理作用として解熱、冠状動脈の拡張、脳血流量の増加などがあります。
2. 香附子(コウブシ)
カヤツリグサ科のハマスゲと言う多年草でちまたでは雑草としてよく見かけます。根を乾燥させた物は薬草として古くから良く使われてきました。芳香性健胃、浄血、通経、沈痙の効能があるとされ、漢方でも配合されております。疏肝理気、調経止痛、鎮痛、子宮収縮抑制などの効果があります。
3. 山帰来(サンキライ)
国からインドにかけて分布するユリ科のつる性落葉低木の根茎を用います。
昔は毒消しの実として使われおり、山野に多く自生しているため、栽培をおこなうことはせず、毒消しの必要がある時に山に入り実を食べて帰ってくるという利用をされていました。名前の由来もこのことから山帰来と呼ばれています。
慢性皮膚疾患に対する排膿、解毒、体質改善、化膿性疾患、頚部結核に用います。
4. 川弓(センキュウ)
セリ科の植物で白い小花をつけます。
血液を補い循環を良くします。体を温め肌を潤す入浴剤にも使用されます。
補血.強壮.貧血.血の道症の頭痛などに効能があり婦人病の要薬として使われます。
5. 大黄(ダイオウ)
背丈が3メートル近くにもなるタデ科の植物で、黄白色や赤紫色の小さな花が集まった花房を付けます。便秘の改善、胃腸の炎症を治し、血行を良くする働きがあります。1000年以上前に中国から伝来し、当時のものが奈良正倉院に現在でも保存され、その薬効は今でも失われていないと言われており、昔から将軍の異名を持つほど強い薬効をもちます。消炎性下剤、腹痛、黄疸、鎮痛などに効果があります。
6. 当帰(トウキ)
セリ科の多年草でセロリによく似ています。血液不足、血行不良に効能があり冷え性や月経不順、月経痛、更年期障害等の婦人病に処方されます。主に補血、行血、潤腸、調経などの効果があります。
7. 白芷(ビャクシ)
セリ科のヨロイグサの根を乾燥したものです。
古来、中国の宮廷の女性達により美容用とされたと伝わっています。
漢方的には、解表、止痛、止帯、排膿などの効能があり、頭痛、鼻炎、腹痛、下痢、帯下(おりもの)、湿疹などに用いられます。
また、美肌にも効果があるとされています。
8. 牡丹皮 (ボタンピ)
ボタン科の牡丹はご存知の通り大きく豪華な花を咲かせます。血行を促進する効能から、おけつや月経痛などの婦人病、頭痛、腰痛などの痛散にも効果があります。清熱涼血、活血去、抗菌、降圧など。
9. 現の証拠(ゲンノショウコ)
日本原産の多年草で飲むとすぐ効果があるため、古くから「現の証拠」「医者いらず」と呼ばれているほどです。乾燥した茎、葉を煎じて下痢止めとして使われてきました。主成分のタンニンの強力な収飲作用により、下痢改善や整腸作用に優れた働きをします。最近では抗アレルギー作用や、免疫力強化作用があるとされ、花粉症やアレルギー症状改善、便秘解消に効果的だといわれています。また、タンニンの抗酸化作用が、高血圧改善にも効果があります。
10. 人参(ニンジン)
高麗人参または朝鮮人参と呼ばれるウコギ科の多年草で野菜の人参とはまったく異なります。ご存知の通り滋養強壮として利用される他、消化機能を高めたり新陳代謝を活性させる効果があります。主に免疫力の増強.血栓の予防.血流改善.疲労回復などに効果があります。
11. 桂皮(ケイヒ)
肉桂やシナモンの事です。熱帯に生息するクスノキ科の常緑の木で全体に芳香がします。樹皮を剥がして乾燥させた物を香辛料や薬として使用します。発汗、解熱や健胃、消化不良などにも処方されます。発汗解熱、鎮静・鎮痙、末梢血管拡張などの効果があります。
12. 牛膝(ゴシツ)
ヒユ科のモンパノイノコヅチやヒナタイノコズチの根を乾燥したものです。
漢方的には活血、痛経、止痛、強筋骨の効能があり、婦人科疾患や関節痛、打撲、神経痛などに用いられます。
血流を整える作用や止痛作用があり、生理不順や生理痛、関節痛に良いとされています。また、他の生薬の効能を下半身に導く引経薬ともいわれ、月経困難症や排尿障害、歯肉炎の治療薬としても知られています。
13. 芍薬(シャクヤク)
ボタン科の多年草でピンクや赤や白の花が咲きます。血液を補い、筋肉のこり、痛み、けいれんを和らげる効果があります。頭痛・腹痛・鎮痛などに効果があり、また婦人病の処方にもよく応用されます。
14. 蒼朮(ソウジュツ)
オソバオケラと言うキク科の多年草です。体内に溜まった余分な水分を代謝させる効能があるのでむくみなどに処方されます。また筋肉や関節の痛みにも効果があります。健胃整腸、利尿薬として用いられます。
15. 陳皮(チンピ)
陳皮とは、みかんの皮を乾燥させた生薬の一種です。
ポリフェノールの一種であるヘスペリジンも含まれており、毛細血管を強くして血流を改善する効果も持ちます。それ以外にも健胃・整腸効果や風邪予防などの効果も期待されています。香りにリラックス効果があり、漢方薬としては、胃もたれや消化促進、食欲を増進させたり、喉の痛み止め、咳止めとして利用されます。
16. 忍冬(ニンドウ)
スイカズラのことです。
東アジア一帯に広く分布する植物で、5月から7月にかけては、白い花を咲かせます。薬効としては、利尿作用、解熱作用、解毒作用、抗菌・抗真菌作用、抗ウイルス作用、収斂作用を持つことから、風邪や扁腺桃炎、咽頭炎、
化膿性の皮膚疾患、尿路の炎症性疾患などに有用です。
また、脂質代謝改善作用, 血小板凝集阻止作用などの効能もあるとされています。
17. 檳榔子(ビンロウジ)
檳榔(ビンロウ)という、ヤシ科の植物があります。
漢方における「温」の性質かあり、身体を温め、発汗を促します。
唾液や消化液の分泌も促進するので、健胃・消化のための漢方として用いられてきました。
この他、血行と水分循環を改善し、また、気のめぐりを良くすることから、
月経トラブルや更年期障害といった女性特有の症状に効果があります。
18. 鹿子草(カノコソウ)
北海道から九州、朝鮮半島、台湾に分布するカノコソウの根および根茎を用います。多くの漢方薬に、鎮静薬として配合されていて安全で中毒性がないのが特徴です。 ヒステリー、神経過敏症、心悸亢進(しんきこうしん)に用いられ、ストレスなど神経系の興奮などを抑制して神経伝達物質の働きを促すことで、神経の興奮を抑えます。
19. 川骨(センコツ)
スイレン科コウホネなどの根茎を縦切りにして、乾燥させたもののことです。
川骨(センコツ) は、利尿作用、利水作用、浄血作用、止血作用、強壮作用、解熱、鎮痛作用など、
幅広い効能があるとされます。
浮腫や打撲傷をはじめ、生理不順や不正出血などの婦人科の症状に処方されることが多いものです。
20. 木香(モッコウ)
モッコウ(木香)は、キク科のモッコウの根を乾燥したものです。
理気、止痛、健胃の効能があり、胃腸を調え、胸部や腹部の膨満感や痛み、嘔吐、下痢、下腹部痛などに用いられます。
効能は、健胃・整腸・痛み止めがあります。
体の気の廻りが滞っている状態を改善し、消化機能が弱っている胃の働きを助けます。
消化不良や、胃が張って膨張感がある、嘔吐を伴っている等といった症状がある場合は、症状を和らげる効果があります。
21. 炭酸水素ナトリウム
胃酸を中和する制酸作用、尿をアルカリ化する作用、気管の粘液を溶解する作用があります。
通常、胃・十二指腸潰瘍、胃炎、上部消化管機能異常、アシドーシス、尿酸排泄の促進、痛風発作の予防、
上気道炎の補助療法(粘液溶解)に用いられます。
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